社会配慮への取り組み
地域社会に向けた取り組み
NBFでは、地域社会との関係において、まちづくりへの貢献(地域経済の活性化、雇用創出等)、地域コミュニティの活性化、環境・医療・健康に関する支援、対災害レジリエンスの向上を意識した投資運用を行っており、これらの実現に向けて、地域社会とのエンゲージメント等を行うことを方針としています。具体的なプロセスや取組については以下をご覧ください。
地域まちづくりの貢献(都市再開発プロジェクトへの投資)
NBFでは、都市再開発を伴うプロジェクトへの投資において、対象地域における経済の活性化や雇用創出、コミュニティの賑わいづくり、文化や歴史の活用、安全・快適性の向上等を投資運用の判断要素に含めています。そのため、投資検討時にはエリアの安定性・将来性や環境・地質等を考慮したデューデリジェンスを行い、厳密な審査プロセスを通じて、上記方針に即した投資の実現を図っています。以下に事例を紹介します。
「飯田橋グラン・ブルーム」都市開発プロジェクト
- 飯田橋グラン・ブルーム(オフィス・商業棟 地上30階地下2階)は、隣接する住宅棟(地上40階・地下2階)と教会棟(地上3階)を合わせた全体名称を「飯田橋サクラパーク」としており、スポンサーである三井不動産株式会社などが飯田橋駅西口地区第一種市街地再開発事業として再開発し、2014年に竣工しています。
- 商業ゾーンである「飯田橋サクラテラス」では飲食を中心にオフィスワーカーや地域生活者のニーズにこたえるレストラン&カフェ、スーパー、郵便局、薬局などの店舗が出店しています。
- 最新のBCPスペックを備えて地域の防災機能の強化を図るとともに、ランドマークとして、都市部における豊かな自然や歴史的環境を活かしながら、安全・安心・快適で賑わいのある魅力的な駅前の街づくりに貢献しています。
「ゲートシティ大崎」複合再開発プロジェクト
- 「大崎」駅にペデストリアンデッキで直結しているゲートシティ大崎は、大崎駅東口第2地区第一種市街地再開発事業の一部として、1999年に竣工しました。ウェストタワー・イーストタワーの2つの事務所棟と飲食を中心とした商業店舗、貸ホール・貸ルーム等の文化施設からなり、多彩な都市機能が集積した複合大規模再開発ビルです。
- 竣工当初からタウンマネジメントの思想を取り入れ、オープンスペースでのアトリウムコンサートなど各種イベントや、オフィスワーカーを対象に各種文化セミナー等を開催し、施設および地域の活性化に努めており、NBFは2006年から区分所有者として、にぎわいと活力のある街づくりの推進を担っています。
「虎ノ門琴平タワー」 東京都選定歴史的建造物(金刀比羅宮)の保存及び参道を含む境内空間との調和を図ったプロジェクト
- 2004年に竣工した虎ノ門琴平タワーは、同一敷地内に存する東京都選定歴史的建造物である金刀比羅宮を保存し、金刀比羅宮の社務所、参道を含む境内空間との調和を図って開発されました。
- 地域や訪れる人にとって欠かせない存在となっています。「総合設計制度」を利用し、その余剰容積を有効活用しています。
「西新宿三井ビルディング」市街地再開発事業
- 事務所棟である西新宿三井ビルディング(1999年竣工)と住宅棟の2棟で構成されている複合開発物件で、約1.4haを対象とした市街地再開発事業として開発されました。住宅と業務施設の調和のとれた整備を図り、オープンスペースを生かした緑地や歩行者空間の確保など人に優しく安全に配慮した街づくりを行っています。
交通利便性に優れた物件への投資、バリアフリー・ユニバーサルデザインの推進
NBFは、不動産投資を行う際に、公共交通機関へのアクセスを重視しています。
また、オフィスワーカーやオフィスを訪れる多様な方々にとって、安心・快適にご利用いただけるよう、インクルーシブネス(包摂性)に配慮した取り組みとしてバリアフリーやユニバーサルデザインを積極的に取り入れる改修を実施しています。すべての利用者が快適に過ごせる施設の提供を目指しています。
地域活性化の取り組み
- 飯田橋グラン・ブルーム、虎ノ門琴平タワーでは、地域の祭りへの協賛を通して地域活性化に協力しています。
- 中之島三井ビルディングでは、大阪市・他ビルと連携して、ヒートアイランド対策となる「打ち水大作戦」を行っています。
- シェアオフィス、レンタルオフィス事業を行う「ワークスタイリング」をテナントとして7物件に誘致しています。好立地にハイグレードで自由なワークスペースを提供することで、多様な働き方にあわせて働く場所を選ぶ新たなニーズに応え、地域活性化に取り組んでいます。
- 豊洲ベイサイドクロスタワー、飯田橋グラン・ブルームでは“人と人がつながる会議室”をコンセプトにした講演会やセミナー、ミーティングを行う貸し会議室「31 Builedge」をラインアップしています。
地域の環境・医療・健康支援
地域の特性に合わせたテナントを誘致、各種取り組みを行うことで、地域と協力し、貢献してまいります。
-
医療施設
四谷メディカルビルでは、テナントとして医療施設(四谷メディカルモール)を誘致しており、地域コミュニティの健康支援に取り組んでいます。 -
保育施設
豊洲キャナルフロントでは、テナントとして保育園が設置されており、近隣の方々のワークライフバランスの推進に貢献しています。 -
バイクシェア
新宿三井ビルディング2号館、豊洲キャナルフロントでは、余剰自転車置き場の有効活用、テナントの利便性の向上、環境配慮のそれぞれを鑑みてバイクシェアサービス(設置台数:約30台)を提供しています。 -
都市住環境改善に向けた取り組み
興和西新橋ビルB棟では、住宅貸室の大規模リニューアルを実施し、都市住環境の改善に取り組んでいます。
災害時の地域貢献
-
災害時帰宅困難者受け入れ
飯田橋グラン・ブルーム、豊洲ベイサイドクロスタワーおよび上野イーストタワーでは災害時の帰宅困難者受け入れスペースを設けています。 -
備蓄倉庫の整備
六本木ティーキューブ、セレスティン芝三井ビルディング、芝NBFタワー、上野イーストタワーおよび飯田橋グラン・ブルームでは、地域防災計画に則って、ビルの一部を備蓄倉庫として無料で貸し出し、災害時の物資等を保管しています。 -
非常災害井戸、非常用トイレの設備
飯田橋グラン・ブルームでは、災害発生時に、テナント企業、地域住民、一般帰宅困難者等に対して飲料水を供給できる防災用井戸を設置、非常用マンホール用トイレを配備しており、地域に貢献できる体制を整えています。
テナントに向けた取り組み
NBFでは、テナントの皆様に安全・安心・快適な環境を提供し、顧客満足度を高めることが重要であるという認識のもと、日々の管理や顧客満足度調査で得られたさまざまな課題に対して、真摯な姿勢で解決・改善に努めています。このように、快適性のある施設を提供することに加えて、各種イベント等のソフト面の充実も図り、テナントへ提供するサービスの質の向上を推進しています。
顧客満足度調査
保有物件の実質的な運営管理を専門的に担う株式会社NBFオフィスマネジメントと共に、テナント満足度向上を目指したビル運営を年次にて行っています。テナントの皆様からの生の声や、満足度、ニーズを把握するため、毎年アンケートによる顧客満足度調査を実施しています。把握された課題や改善点を即座に反映するため、PDCAサイクルを設定しています。
オフィスビル運営・管理サービス顧客満足度調査概要(2023年度実施分)
-
調査対象:テナント調査41棟(マスターリース物件等は除く)
オフィスワーカー調査41棟(マスターリース物件等は除く) -
配布数 :テナント650社(回収率 90%)、オフィスワーカー5,713名(回収率 78%)
-
調査期間:2023年9月~10月
-
調査範囲:オフィスの環境・利便性、清掃、防犯防災、サービスセンター等運営管理全般、その他ビル毎のCS活動の効果、入居テナントニーズ等について調査
施策事例
- 新宿三井ビルディング二号館:地下1階テナントワーカー向けラウンジを新設、共用部の改修等
テナント参加型イベント
- 定番のイベントとして、写真コンクール、七夕飾り、絵馬のイベントを行っています。
- 新宿三井ビルディングでは夏の恒例イベントとして、3日間にわたって「会社対抗のど自慢大会」を開催しており、入居企業約44社200名超が参加しています。
- 40物件に入居するテナントを対象に、動画投稿型のカラオケ大会「歌うま祭」のイベントを行い、入居するビルで働く116名が参加しています。
- 9物件にてランチタイムコンサートを行い、約1,000名が参加しています。
テナント企業同士の交流を促し、ソフト面からも一層社員のエンゲージメントが高まる働きやすい環境を提供していきます。
テナント向けの共用施設・サービスの提供
- 中之島三井ビルディング「CUIMOTTE」では、ビルで働く方々が思い思いに「食べる」×「働く」×「つながる」時を過ごせるスペースをコンセプトとして、食を通した新しいワークスペース、ミーティング、イベント、出会いの場を提供しています。
- 豊洲ベイサイドクロスタワーでは、共用部に生産性や効率を高める「+C(+クロス)」を設置し、貸会議室だけでなく、ミニフィットネス、シャワールーム、ラウンジといった機能を有しています。
また、集中力をより高める集中ブースやリラックス度を高めるリフレッシュルームを設置し、オフィスで机に向かうだけでない働き方に合わせた場を提供しています。
取引先との協働
サプライチェーンマネジメント
NBFMではメインスポンサーである三井不動産株式会社の定める指針も取り入れた上で、ESGの取り組みを進めています。
三井不動産グループでは、オフィスなどの生活基盤を支える企業グループとして、より高い水準で社会的責任を果たしていく責務があると認識しています。その遂行のためにESG課題の解決に資するサステナブル調達の推進をサプライチェーン全体で取り組むべきであると考えています。
三井不動産グループと取引先の双方が遵守すべき事項、または積極的に推進すべき事項として、1.法令等の遵守2.事業活動における人権尊重、3.労働に係る人権尊重、4.安全で健康的な労働環境、5.企業倫理の確立、6.品質の確保、7.環境への配慮、8.情報セキュリティ9.危機管理・事業継続計画における基本指針を設けています。
オフィスマネージャーとの協働
株式会社NBFオフィスマネジメントとの間でESGに係る業務推進においても、緻密な連携・協力体制を築いています。隔週で行っているESG会議では、方針共有の上、環境負荷低減に向けた取り組みや、環境データの進捗確認等を行い、適時的確な業務推進を行っています。
NBFMでの社会貢献活動取り組み
- 地域貢献活動の一環として、従業員が名橋日本橋の「橋洗い」、「福徳神社神幸祭」に参加しています。